「実態に適応した特別養子制度」からsystemic factorsを学ぶ
令和元年6月7日、特別養子制度を改正する法律が成立しました。
特別養子制度は、虐待や経済事情などで実親と暮らせない子どもたちに、生きやすい環境を与えることを目的として創設された制度ですが、実態に即さない条件や手続きの煩雑さによる利用率の低さが指摘されていました。
今回の改正で養子となる者の年齢の上限を6歳未満から15歳未満に引き上げるとともに、手続の負担を軽減するなど、制度が実態に即したものに生まれ変わりました。
これで少しでも救われる子供が増えることを祈ります。
そんな記事、
Japan’s adoption rules are changed to allow older kids’ ties to biological parents to be severed.
日本の養子縁組のルールは生物学上の親への より年上の子供の結びつきが断ち切られることを可能にするように変えられる。
従前の法律では、6歳を超えた養子との特別養子縁組は認められず、実親らとの親族関係を解消することはできなかった。解消できないことで子供にとっての様々なデメリットが指摘されていたが、今回の改正で対象制限15才未満まで引き上げられた。
から今週のフレーズをお届けします。
さて、この記事のなかで
systemic factors
制度上の要因
systemic:制度上の[形容詞]とsystematic:体系立てられた/整然とした[形容詞]の違いに注意
という表現がでてきます。
実際に新聞のセンテンスでどんな感じで使われているのか見てみましょう。
今週の英文
Before the changes, various systemic factors made it difficult for adopted children’s ties to their biological parents to be cut.
その変更の前は、様々な制度上の要因が彼らの生物学上の親との養子縁組された子供の関係が切られることを難しくした。
it:仮目的語、to be cut:真目的語
for~parents:不定詞の意味上の主語
生物学上の親≒実の親
それでは今週の表現を使って、例文を作ってみましょう。
今週の例文
The issues with harassment in the company were primarily caused by systemic factors that made it very difficult to file a complaint against a co-worker or superior.
その会社におけるハラスメントに関する問題は、同僚や上司に対する不満を申し立てることをとても難しくする制度上の要因によって主として引き起こされた。
it:仮目的語、that~superior:真目的語
今週のフレーズ
systemic factors
制度上の要因
出典:The Japan Times Jun. 7, 2019 KYODO
Japan's adoption rules are changed to allow older kids' ties to biological parents to be severed.