【オフィス英会話】後ほど折り返し電話させます

オフィスで電話の取次は日常茶飯事の業務ですよね。

例えば、取引先からあなたの部署の鈴木さんに電話がかかってきて、在席していない場合の返答、

「後ほど折り返し電話させます」

は定型文にもなっている決まり文句です。

ただ、これを英語にする時、多くの人が

I’ll make him call you back later.

とやってしまいます。

実はこの英文、大変失礼な間違いなのです。

使役動詞-make

多くのビジネス英会話の解説で、今回のような状況では

「確実に電話させる」という意味合いで強制の使役動詞makeを使用しましょう

※使役動詞:人やモノに何かしてもらう時に使用される動詞

と書かれていたりします。

しかし、makeが本来持っている意味は「作る/作りかえる」です。

したがって、

I’ll make him call you back later.は

私は彼が後であなたに折り返し電話するように(彼の気持ちを)作りかえます。(直訳)

という意味になります。

つまり「鈴木さんは取引先に電話したくない」ということを示唆することになるのです。

この誤訳は日本人が頻繁に起こすそうで、こう言われるとネイティブは

Oh, OK. Please make him call me back.

おお、そうですか。それでは、折り返し電話するよう彼の気を変えて下さい(笑)

と言って苦笑するしかないそうです。

使役動詞-have

「後ほど折り返し電話させます」の正しい訳は

I’ll have him call you back later.

です。

haveが本来持つ意味は「持つ」で、上の英文を直訳すると、

「私は彼が後であなたに折り返し電話する状態を持ちます」

となり、今回のような状況にふさわしい使役動詞となります。

これに確実に電話させることを強調したい場合は

I’ll certainly have him call you back.

certainly「確実に」という副詞を補うと良いでしょう。

使役動詞-let

こういうケースでletを使いたい人もいたのではないでしょうか。

最後は、使役動詞letを使用した場合を考察してみましょう。

使役動詞letが本来の持つ意味は「許可する」ですから

I’ll let him call you back later.

私は彼が後であなたに電話する状態を許可します。(直訳)

となってしまい、今回のような状況にはふさわしくないのがわかります。

使役動詞を使用するときは、その単語が持つ本来の意味に注意を払ってください。

by 各務 乙彦

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