【文型が変わると意味が変わる】STOPで学ぶ語順構造入門
英語は語順構造を把握することが、内容を理解するための大きな役割を果たします。
そしてその語順構造の骨格となるのが文型です。
今回はシンプルな動詞STOPを使って、英語の語順構造の感覚を掴みます。
「私はタバコを吸うことをやめた」はどちらが正しいかわかりますか?
A. I stopped smoking.
B. I stopped to smoke.
ここでつまずいている人、以外と多いのですよ。
STOPの用法
stopは「動いているものを止める」というのが基本の意味の動詞で、自動詞、他動詞としての用法があります。
そして、多くの参考書がstopは他動詞の時、目的語(O)に動名詞・名詞的用法の不定詞を使うことができると教えています。
他動詞とは主語から目的語に向かう動作を表す動詞。動詞のあとに目的語をとる
不定詞の名詞的用法とは動詞の前にtoを置き、名詞として使うこと
動名詞とは動詞の後に〜ingを結合させて名詞にしたもの
しかしこれは根本的に間違えです。
stopは動名詞を目的語にとる
それではstopの目的語に動名詞をとったパターンを見ます。
使用フレーズ
STOP A(動詞)-ing
Aをやめる
私はタバコを吸うことをやめた。(第3文型)
ここでのstopは目的語Oを伴っているので他動詞ということがわかります。
stopの目的語に名詞的用法の不定詞は使えない
「stopと不定詞の組み合わせ(I stopped to smoke.)見たことあるし、文法的にも成立している。使えているじゃないか」と思われた方もいらっしゃると思います。
その通りなのですが、ここでのto smokeはタバコを吸うためにという副詞(不定詞の副詞的用法)で目的語ではありません。
不定詞の副詞的用法とは動詞の前にtoを置き、副詞として使うこと
使用フレーズ
STOP to A(動詞)
Aのために立ち止まる
私はタバコを吸うために立ち止まった。(第1文型)
to smokeは目的語ではなく副詞。
つまり目的語を伴っていないのでここのstopは自動詞ということがわかり、動名詞の文とは文型も意味も変わってしまいます。
いくつかの例を挙げるので文型の違いによる意味の変化を掴んで下さい。
主語S+動詞V+目的語O(第3文型)
She stopped talking to him.
彼女は彼に話すことをやめた
主語S+動詞V+副詞(第1文型)
She stopped to talk to him.
彼女は彼に話すために立ち止まった
主語S+動詞V+目的語O(第3文型)
Tom stopped reading the newspaper.
トムは新聞を読むことをやめた。
主語S+動詞V+副詞(第1文型)
Tom stopped to read the newspaper.
トムは新聞を読むために立ち止まった。
「文型なんか気にせずどんどん話せ!」という風潮がありますが、それでは初歩の意思疎通ですら怪しくなることがおわかり頂けたと思います。
by 各務 乙彦
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