【和製英語にご注意】smartはスマートではない

日本語ではシュッとした人を表現するのに「スマートだ」と表現します。

でも、これを英語にそのまま直してHe is smart.といっても会話が噛み合いません。

どういうことでしょうか?

今回はスマートとsmartの使い分けを学びます。

smart / 賢い

まず辞書でsmartを調べてみましょう。

活発な、きびきびした、すばやい、(…に)きびきびして、機敏で、頭のよい、賢明な、気のきいた、抜けめのない、油断のならない

とあり、「細身」というような意味は見あたりませんね。

したがって、用例とすれば

He is smart.

彼は賢い

Investing in that company was a smart move.

その会社に投資することは賢い行動だった。

と解釈するのが通常です。

ただsmartは「生意気な」という意味にもなります。小賢しいというイメージですかね。

That’s enough of your smart remarks.

おまえの生意気な言い方にはうんざりだ。

用例に注意ですよね。

なぜ「スマート=細身」となったのか?

少し古い英語になるのですが、キチリとした身なりの人、洒落た格好の良い人をsmartと表現していました。

おそらくそれを聞いた日本人が、

と解釈して広めてしまったからではないかと言われています。

スマート / slim・slender

それでは日本語でいうところの細身→「スマート」に当たる英語は何を使えばいいのでしょうか?

She looks slim in the blue dress.

彼女はその青いドレスを着るとほっそり見える。

He has a slender frame.

彼は細身だ。

無駄な脂肪がない研ぎ澄まされた身体の様子はleanを使います。

He became lean after some secret training.

彼は秘密のトレーニングをして無駄のない身体になった。

あと、細いを表すのにthinとか、スキニージーンズでおなじみのskinnyを使ってしまうと、

She is skinny(thin).

彼女はガリガリだ。

という印象になるので、褒め言葉ではなくなります。注意しましょう。