【変な日本人】その3
僕はイギリスに語学留学した時「最初の6ヶ月間は決して日本語を使わない」と決めていました。
語学学校が終わって夜になると、僕は一人で毎日同じパブに出かけて3時間ほど飲みました。
イギリス人は日本人以上にconservative(保守的)なので、最初はなかなか友達になれません。
イギリスに行く前に英会話を習っていたイギリス人の先生が「それでもめげずに同じパブに毎日通い、カウンターに立ち続けなさい」(カウンターに“立つ”ことが仲間入りの第一歩です)と教えてくれたので、毎日ただ黙々とa pint of larger:1パイントグラス(中ジョッキーぐらい)のラガー(ビール)をカウンターで飲み続けました。
3週間ほどこの状態が続いて、そろそろラガーに飽きてきた頃でした。
カウンターの隣に立っていたイギリス人が突然、Why don't you try some bitter?(ビタービールを試してみたらどう?)と話しかけてきたのです。
僕は、Bitter? OK. I'll try. と言って、ビターを注文し、飲んでみたらそのビターがたまらなくまずいのです。
ぬるくて、ドロッとしていて、とてもビールとは思えません。
僕が「まずい」という顔をしていると、そのイギリス人がニヤっと笑って、You will see.「そのうちわかるよ」と言うので、その後僕は、なぜかしら意地になってビターを飲み続けました。
それからまた3週間ほど経ったでしょうか。だんだんビターがおいしくなってきたのです。
それと平行してイギリス人の話友達ができてきて、3ヶ月もすると、最初に僕に話しかけてくれたBobを含めて何人かの親友と呼べる友人ができていました。
このサフロン・ウォールデンのパブでの半年間は今の自分を形成した貴重な体験でした。
ビターもイギリス人も最初はとっつきにくいけど、だんだん良い味が出てきて大好きになりました。
いまでも僕はビターがとても恋しい、おそらくそう沢山はいない「変な日本人」です。
by 各務 乙彦
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