副詞の正体
英語の学習をしていて「副詞」って聞くけど、良くわからないまま、なんとなく使っていませんか?
その正体は一体何者なのでしょう?
今回は初心者の方でも簡単に習得していただけるよう、副詞の使い方や位置によって意味が変わる様子をわかりやすく解説していきます。
大前提
副詞は動詞を修飾することが圧倒的に多いので、動詞のみを修飾する品詞と勘違いされている方が多いように見受けられます。
副詞の定義は自立語で活用がなく、主語、述語になることのない語のうち、主として連用修飾として用いられるもの。動詞、形容詞、副詞、そして限定的ではありますが名詞を修飾する品詞です。
各品詞への修飾例
まずは、副詞が各品詞を修飾する例を見ていきます。日本語がどう相関しているかにも注目をして下さい。
動詞を修飾する例
Mary works smartly.(副詞smartlyが動詞workを修飾)
「メアリーはスマートに働く」
*smartは「利口な/頭が切れる/洗練された」という形容詞。その副詞がsmartly
形容詞を修飾する例
Mary is very smart. (副詞veryが形容詞smartを修飾)
「メアリーはとてもスマートだ」
副詞を修飾する例
Mary does her job very smartly. (副詞veryが副詞smartlyを修飾)
「メアリーはとても スマートに彼女の仕事をこなす」
名詞を修飾する例
Even Tom speaks French. (副詞evenが名詞Tomを修飾)
「トムさえもフランス語を話す」
副詞の位置による変化
副詞は通例、強調しようとする語句の前に置かれます。文中の位置によって、話者が強調したい点が変わる例をみてみましょう。
※ここはspeak+外国語で「〜を話す能力がある」と翻訳
Even Tom speaks French. (副詞evenが名詞Tomを修飾)
「トムさえもフランス語を話す能力がある」→あの勉強してなさそうなトムまでフランス語を話す能力がある
Tom even speaks French. (副詞evenが動詞speakを修飾)
「トムはフランス語を話す能力もある」→トムは読み書きだけではなく、スピーキングもできる
Tom speaks even French. (副詞evenが名詞Frenchを修飾)
「トムはフランス語も話す能力がある」→何かの外国語に加えて、フランス語を話す能力がある
Tom speaks French even better. (副詞evenが副詞の比較級betterを修飾)
「トムはフランス語をさらに 上手に話す能力がある」→比較級を強調。文脈によって「以前と比べて/他の人と比べて/
他の言語と比べて」なのかは変わります
英語の副詞を苦手とする方も多いのですが、微妙な表現の違いを表す大切な品詞です。
意識して使う習慣をつけましょう。
by 各務 乙彦